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大谷翔平になれなかった私たちがどう勝つか。50歳で夢を叶えた経営者の「第2のレール」論

  • nagano
  • 1月17日
  • 読了時間: 5分


「やりたいことが見つからない多くの若者の悩み」


現代において多くの人がぶつかるこの壁に対し、あまりにも鮮やかで、本質的な答えをくれる経営者がいます。 愛知県で人気のワイナリーやレストランを経営する、株式会社ブルーチップ代表取締役の馬場憲之社長です。


証券マンからアメリカでの起業、9.11テロによる事業危機、そして横領被害……。 一見すると波乱万丈な人生ですが、馬場さんは笑ってこう言います。 「壁だなんて思ったことはない」と。


元プロボクサーの長野憲次が、馬場社長の著書『レール』の話をきっかけに、**「自分の足で人生を歩くためのマインドセット」**について伺いました。



人生の前半は「他人のレール」、後半は「自分のレール」

長野: 本日はありがとうございます。

馬場さんの著書『レール』は、幻冬舎の箕輪厚介さんが帯を書かれていることでも話題ですが、この「レール」というタイトルにはどんな意味が込められているのでしょうか?


馬場さん: 人生には2本のレールがある、という話なんです。


1本目は、親や社会が敷いてくれたレール。まずはそこを走ることで社会性を身につけます。 でも、ある地点からは**「自分で敷いた2本目のレール」**を走らなきゃいけない。


僕自身の人生がまさにそうで、自分でレールを敷き直してからは、人生がさらに明るくなった。そんな想いを込めています。


長野: ご自身でレールを敷き直されたのはいつ頃だったんですか?


馬場さん: 実は、僕がワイナリーをやりたいと思って見つけたのは40歳の時なんです。そこから農家へ修行に行ったり準備をして、実際にオープンできたのは50歳。


遅いと言えば遅いですが、「やりたい」と思ったらやるだけなんですよ。


長野: 50歳からのスタート! それを聞くと、今キャリアに悩んでいる20代、30代の悩みなんてちっぽけに思えてきますね。


馬場さん: そうそう。途中で諦めるから「失敗」になるだけで、やりきればそれは「過程」になりますから。




大谷翔平になれなかった私たちが、どう生きるか

長野: 私は元プロボクサーなんですが、引退後の就職で一度つまずいているんです。当時はうまくいかないことを環境や周りのせいにばかりしていました。 でも、馬場さんのお話を聞いていると「すべては自分次第」だと痛感します。


馬場さん: 厳しいことを言うようだけど、本当にそうなんです。


例えばボクシングで4回戦止まりだったとしたら、それは「4回戦の実力しかなかった」というだけのこと。給料が安いと嘆くのも、自分にそれだけの能力しかないという証明になってしまう。


長野: 耳が痛いですが、その通りです(笑)。


馬場さん: 大谷翔平選手を見ていて思うんです。野球をやっている子のほとんどは、大谷翔平にはなれない。 じゃあ、なれなかったら人生終わりなのか? というと、絶対にそんなことはない。


ジェラシーを感じたり、腐ったりしている暇があったら、**「大谷翔平のおかげでここまで頑張れた」**と感謝して、次の自分の道で努力したほうがずっといい。


長野: 「他責」にしている時間は、人生において一番無駄な時間かもしれませんね。


馬場さん: ナンセンスですよ。消費税に文句を言っても下がらない(笑)。文句を言うなら総理大臣になって変えるしかないんです。 なれないなら、その環境の中でどう生きるかをポジティブに考えたほうが、絶対に幸せになれます。




SNS採用の極意は「思想への共感」

長野: 馬場さんの会社では、採用のほとんどがInstagram経由だと伺いました。今の時代らしいですが、なぜそこまでうまくいくんでしょうか?


馬場さん: 僕がInstagramで自分の考えや、日々の活動をマメに発信しているからでしょうね。 「この人と働きたい」と思ってDMをくれるので、最初からエンゲージメントが高いんです。


以前、ハンバーガーショップの集客で気づいたんですが、ただ綺麗な商品の写真を載せても反応がない。でも、**「お客様がハンバーガーを食べて笑顔になっている写真」**を載せたら、お客さんが増えたんです。


長野: 「あのお店に行けば、私もあんな笑顔になれるかも」と想像できるからですね。


馬場さん: そう。採用も同じで、僕という人間や会社のビジョン(Delivering Happiness:幸せを届けること)に共感して来てくれるから、ミスマッチが少ないんです。




60歳からの新たな挑戦。「アメリカでラーメン屋をやる」

長野: ワイナリーという夢を叶えられた馬場さんですが、次はどんなレールを敷こうとされているんですか?


馬場さん: アメリカでラーメン屋をやりたいんですよ。これが今の夢です。


長野: えっ、ラーメンですか! なぜまたアメリカで?


馬場さん: アメリカ中を旅しましたが、寿司はレベルが高くなっているのに、ラーメンはまだ遅れているんです。「旨味(Umami)」を理解させるにはラーメンが一番早い。


それに、アメリカは人口が増え続けているポジティブな国です。そこで僕がこれまで培ってきたものを試してみたい。


長野: 60歳を迎えられてなお、そのエネルギーはどこから湧いてくるんですか?


馬場さん: 体力が落ちると気力も落ちますからね。今が一番若いし、今やるしかない。


「お金が貯まったらやろう」なんて言ってたら70歳になっちゃいますよ(笑)。 やりたいと思ったことは、体力があるうちに全部やりきりたいんです。



【編集後記】

「やりたいことが見つからないなら、まずは目の前のことを全力でやる。そうしないと見つからない」


インタビュー中、馬場さんが放ったこの言葉が、ボディブローのように私に響きました。


アスリートも、ビジネスマンも、学生も。 「誰かが敷いたレール」の上で不平不満を言うのは簡単です。 でも、そこから一歩踏み出し、自分でレールを敷き始めた瞬間から、人生は本当の意味で自分のものになるのだと思います。


60歳にして「次はラーメン屋だ」と少年のように目を輝かせる馬場社長。 その姿こそが、最高のキャリア教育なのかもしれません。

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